ブッ壊れたシャワーヘッド

好きなものを、不規則に撒き散らすだけ

「幸せ」を難しく考えずに、語りすぎずに~私なりの「自担結婚」の捉え方

ましゃこと福山雅治が結婚した。「日本を誇る最後の黄金独身貴族」と自分でも豪語しており*1、どの「独身ランキング」にも常に上位どころかだいたい1位を占拠し、ファンの人にもそうでもない人にもワイドショーのレポーターにもニュースキャス ターにもほぼ会う人会う人に「結婚しないんですか」「なんで結婚しないんですか」「ゲイなんですか」「I田耕司さんとデキてるんですか」「ヅラなんですか」と 言われ続けたあのましゃが、とうとう2015年の9月28日に46歳で結婚した。奇しくも(?)数年前に井ノ原さんが結婚発表をし(てしまっ)たあのツアー初日コンサートと同じ日付だった。

 

世間一般の反応はさておき、我らBROS.*2の中でも意見が割れているところであろうが、私はなによりもまずは祝福したい。福山さん結婚おめでとうございます。雑誌やラジオで形式的に結婚ビジョンについて語ることはアイドル的扱いをされているシンガーソングライターの宿命だとは思うが、実際ファンの中でも音楽性の転換期と囁かれている2009年発売のアルバム『残響』*3以降、『家族になろうよ』『誕生日には真白な百合を』『Beautiful Life』といった作品が代表するように、福山さん自身も意識的なのか無意識なのか従来の「若々しく激しい恋」というより人生を達観し、家族や結婚を意識するような歌詞の曲が圧倒的に増えたような気がする。だから確かに結婚の相手やタイミングに関しては世間同様驚きを隠せていないが、少なくとも私はあまり意外と感じなかったというか、むしろ「あぁ、機は熟したのだな」という感想で終わった。

 

余談だが28日は図らずもいろんな意外な人からの連絡が多かった。私は兼ねてからジャニヲタしてることは隠れキリシタンばりに特定の友人にしかばらしていない一方で、福山ファンやってることはかなりオープンにしており*4、そのためかこの日は普段あんま連絡取らないような大学の知り合いやバイト仲間等からもLINEで連絡があり、その内容のほとんどが「結婚おめでとう!」という内容だった。私は結婚してないよ!あと一部の人からは「生きてる~?」っていう心配なのか煽りなのかどっちもなのかちょっとよくわからないメッセージも来てたが、既読スルーしたけど生きてるし超元気だよとだけお伝えしたい。

 

 

 

さて、実はこのニュース、私の中では違う意味でホットトピックだった。なぜならついこないだ友人と「自担が結婚したらどうなるか」という話をしたからだ。

なんどでも胸を張って強調したいが私の今の押しはV6の長野さんだ。

 

niwakarain.hatenablog.com

 

 

niwakarain.hatenablog.com

セクバニコンのDVDを見せてもらったことがきっかけでグループ全体、そして長野さんに興味を持ち始め、トニミュをきっかけにFCに入ったド新規長野担の私は、去年の11月12日にまず一発喰らうことになった。そう、例の報道である。ハマりたての熱意の中での報道であったこと、お相手が長年ましゃファンやってる人間として考え深かったこと*5、なにより張本人がひっっっっっっっっっっさびさのこうゆう系の報道だったしもともとそういうイメージが薄いこととあって、割とドキドキした記憶がある。といいつつさほど取り乱さなかったのは、主にSNSでフォロワさんたちと報道そのものの中身より撮られた自担のあの奇々怪々な私服及び突っ込みどころ満載の自家用車について茶化せたこと、自担の年齢も結婚適齢期だったこと、そしてなにより熱愛と結婚が決定的に違うことが大きいと思う。前者はフリーだけど後者は「No.1にならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」だからね。

そのあと、今年のGWに東京にいらしたぶい垢のフォロワさんと一緒に遊んだとき、そこで自然と「自担の結婚」という話題について触れる機会があった。でも振り返ってみると自分は今までいろんな沼をフラフラしてきた割には、好きになった人ってのは独身かもしくはとっくのとうに結婚してる人たちばかりであったから、私が好きになっているあいだに自担が結婚する、という経験を実は一度もしたことがないと初めて気づいた。そもそも「自担」と呼ぶほど好きになった人たちなんぞ今までの人生の中では片手で数えられるほどしかいなかったが。

今年は事務所タレも風間くん以来の結婚報道があり*6、TLではちょいちょい「自担結婚」に関する話題を見かけた気がする。特にぶいに関しては井ノ原という前例があるからこそ、結婚そのものについてだけでなく、タイミング、発表形式、そしてそれ以降の事業方針*7についても考慮する人が多かった印象がある。私はまだファンに成りたてなのでパパドル井ノ原という事実をすんなり受け入れられた上にそこそこゲスイ気持ちでたまに朝の番組や雑誌で家庭匂わす発言するのをニヤついて見てたりするわけなのだが*8、当事者(ぶいのファンの皆さん、特に井ノ原担の皆さん)が抱える複雑な心境というのはやはりファンになって色んな人の記憶を文字を通じて追体験してからやっと少々理解できた気がする。そんな矢先のまさかのましゃの結婚だったのだ。

 

自担に抱く感情なんぞ人それぞれで、それこそ両極端にマジ恋ファイブな人もいれば至って淡白さっぱりな人もいるだろう。私は前エントリーでも少し述べたように自担は興味深い観察対象とみなしている節があるため、極端なほどはいかないがどちらかというとさっぱりとした感情で、ただ時にモンペになりながら愛でていると信じているが、それでも今回の結婚は色んなモヤモヤを私の心の中に残すことになった。そして私は気づいた。私はこのモヤモヤをかつて経験したことがあるということを。そう、私の母方のいとこの兄の結婚である。

 

 

大変恐縮だが少しだけ超絶身内な話をさせていただく。

私のいとこ(母の兄弟姉妹の息子)は去年の一月に30代半ばで結婚した。私の母が高齢出産だったことでほかのいとことの年の差がすごいのと、私自身一人っ子で兄弟がおらずいとこたちを兄姉と慕っていたことから、いとこたちからはかなり可愛がってもらっており、仲も一般的によく聞く親戚関係より親しい。特にこの新婚の兄は30代半ばといえどいとこの中では私と一番歳が近く、同じく一人っ子であるため、本当の兄妹のようによく連絡を取り合ったり、休みが重なったときは一緒に国内旅行も行ったことがある。その兄の結婚が、まさに私にモヤモヤをもたらしたのだった。

思い当たる理由を列挙してみる。

①兄がギリギリまで私に教えてくれなかったこと

そうなのだ。上でさんざん私は兄との仲の良さを説明したが、私は二人が結婚式の日程を確定させるまで兄に新しい彼女がいたことや、まして結婚することなど知らなかったのだ。結婚する前の年の3月に私はその当時同居までしていた彼女に浮気され別れた兄とともに京都に傷心旅行に行っていた。しかし話によると6月には今の奥さんに出会い、9月には結婚を決意したそうだ(スピード婚の理由は後述)。私は11月でようやく兄の結婚の話を聴き、「実は兄は私ほど兄妹の絆というものを重要視してなかったのではないか」という失意に飲み込まれた。

②デキ婚だったこと

兄は傷心旅行のあと大学時代の友人たちと飲む機会があり、そこで今の奥さんと知り合ったらしいが、知り合った早々どうやらデキてしまったらしい。結果9月に相手の妊娠が分かり、きちんとけじめをつけるために結婚を決意したそうだ。誤解して欲しくないのは兄は決してモテない。むしろ今の奥さんは2.5人目くらいの彼女で、兄のスペックは30代フツメン理系院卒フリーターだ(った)。兄はそこんとこ奥手でかつ真面目に順序踏む人間だと思っていたのにそんな兄がデキ婚してしまうのは驚き通り過ぎてショックだった。

③兄からの連絡が減ったこと

このとおり、一年もしない間に家族が一人どころか二人増えることになった兄はなによりまず家計を気にしてようやく就活に身をいれ、無事正職についた。しかし結婚資金で生活費がカツカツになったことや、奥さんそして娘っちが出来て仕事に家庭に大忙ししていることから、私との連絡はものすごくと言っていいほど激減した。兄からもなかなか連絡が来ず、こっちも遠慮して連絡していないため、去年なんか3回ほど軽くLINEを交わしたくらいであった。当たり前だけど兄がとても遠く感じてしまい寂しくなった

+α 奥さんがあまり私の好みでなかったこと

書いといてなんだけどめっちゃくちゃ姑臭いな(笑)今回の彼女さんは実質結婚式が初めましての場になったのだが、義姉なりに旦那と親しくしている妹とも仲良くしたいと思ったらしく積極的に式場で話しかけてきて、しかもLINEも半強制的にだが交換させられた。帰宅後も式に来てくれてありがとうこれからよろしく的なメッセージをもらい、本当にそこまでは良かったのだ。しかし!あれからほぼ毎日のようになにかと惚気のようなメッセージが送られてきて、さらに娘が生まれてからは私の姪っ子の写真をひどい時は一日30枚も40枚も送ってきたのだ。それでも最初の頃は私も律儀になるべく時間を開けず返信していたのだが、ある日返事を返したとたんLINE電話をしてきてそこからさらに1時間ほど惚気を聞かされ、それから私はまず通知をミュートした上で、忙しいふりをして(実際いつも暇なわけではないし)夜遅くにまとめて返信するようにした。ぶっちゃけ兄の女性選びのセンスを疑った。

愚痴っぽくなったがそれでも兄がそんな奥さんを好きでいるならそりゃあ仕方ないと思った。しかしここんとこ兄からの愚痴の連絡が増えてきており、私はまたさらにモヤモヤした思いをしている。

 

 

 

 

以上が私の考えるモヤモヤの理由だ。これって自担の結婚に対するモヤモヤにもある程度当てはまるのではないだろうか。

 

モヤさまじゃないけど個人的に今回の福山さんの結婚の一番のモヤモヤポイントは報告形式にある。もっというと「もっと早く直接本人の口から聞きたかった」ということだ。私はこの日たまたま家にいて、休みでテレビでミ●ネ屋を見ていた父が速報を目にし真っ先に私に教えてくれたことから知った。そのあとましゃファンの友人たちに連絡したら、みんなもテレビやネット速報で知ったとのことだった。しかし、後に我々はましゃ本人が一応発表の10分前にBROS.の会員ページで直筆メッセージとファン向けメッセージを掲載していたらしいということを知った。10分前って知らねーよ(笑)報告してくれたのは嬉しいしありがたいけどニュースで「ファンクラブのHPにいち早くメッセージが掲載されたようだ」とか言われてもピンと来なかったし、メッセージに「なにより早く皆さんに伝えたかった」って書いてあっても「あ...10分前っすかそうっすか」って心情になったのでイマイチ納得いけず。ちなみにましゃの東京での育ての親とも言えるアミューズ社の大里会長にもこのメッセージを掲載してからやっと電話して報告したらしく、本人的には一応ファンへが第一報だったらしい*9

そもそも私だけに限らず、「ラジオでの生報告が聞きたかった」というファンは多いだろう。福山さんは今年の3月28日に、23年間パーソナリティを務めてきた深夜の生放送ラジオ番組*10魂のラジオ終了させた。途中休止期間があったにせよ、福山さんがテレビ出演や音楽活動を控えていた時期も終了せず、本人もいたるところで「ラジオこそが自分の生きがいで一番の楽しみ」ののたまっていたことも あって、今までどんな重要発表もラジオが一番早かったし、これからもラジオは福山さん情報発信の場及びファンと交流する場であるとともに、福山さんの身に なにか起きるまでは続いていくものだと信じていたのに、番組終了わずか3ヶ月前の12月6日の魂ラジでそれはいきなり発表された。思えばその次の週で明かさ れた番組終了の理由が「年だから深夜番組はもう眠い」と言われた時から、私のモヤモヤはもうすでに始まっていたのかもしれない。

長年やってきた、しかもFMの方でなくAMラジオ番組の消失は発表の場がひとつ少なくなったことを表しているだけでなく、ファンと直接やり取りする機会がひとつ減ったことも表している。血を分けた兄ほどではないが今まではメールや電話で気軽にましゃと繋がる機会があったのに、その大きなツールがひとつなくなったということで遠い「国民的大スター(自らでも称す)」がさらに体感的に遠くなっていったのだ。前述のように結婚ってどうしても「誰かの所有物になってしまう」という意味合いを感じてしまい*11、見えない分厚い壁を感じるのに、連絡網じゃないけどその橋渡しの役割を本来担うはずであったラジオがないのはファンとしてやはり心残りである。しかもまさかのこのタイミングで福山エンヂニアリング以来のTV冠番組決定とは。2年前だったら純粋に喜んだのかもしれないけどこのタイミングでのこの仕事っていうのはどうしてもその裏の意図を勘ぐりたくなるものだ。多分キャスティングの時点では番組側は報道のこと知らなかったと思うけどね。

 

お相手も有名人の場合、「顔が想像できてしまう」というのも実はモヤモヤポイントなのかもしれない。ゲスい話かもしれんが、やっぱり例えばプライベートっぽい話をインタビューでするときでもラブソングを歌う時でも恋愛シーンを映像で演じても、どうしてもお相手の顔がちらつくし気になってしまう。人間なぞ大概好奇心の塊だから、本人が語らなければ語らないほど想像力と妄想力は働くというか。おかげさまで結婚報道のあとしみじみと『残響』を聞いていたのだが、『今夜君を抱いて』で「おぉ一恵...」ってなった(※多分発売当時まだ付き合ってない)。ちなみに私は個人的にふっきー好きだから「いい嫁さんもらったね」くらいで終わったけど、もし相手方の(リアルでの性格とか人あたりはさておき)パブリックイメージがあまりよくなかった場合「あ、ましゃこーゆーの好きだったんだそっか...」ってまたモヤモヤしてそう。だって自担には女性を見極める目とセンスを持って欲しかったりするんだもん。しかも今の段階じゃ「デキ婚かもしれない」という可能性がまだ0とは断言できないし。

さらにちなむと、今年福山さんはCDデビュー25周年yearを迎えているのだが、本人的には当初「音楽イヤーにしたい。還元したい」といい、実際アルバムツアーがあり、地元に足を運んだり10代限定ライブを試みたりと音楽活動に勤しんでいるのだが、一方で結婚発表やら新しいテレビ番組やらとやはり音楽という軸からしかも結構大々的に逸れることもやってるので、「本音はどうなのよ」と問いただしたいというモヤモヤ感もあるのである。

 

結局、要約するとやはり「自担結婚」に対しての考えはポジティブでもネガティブでもそれはファンのエゴにすぎないということなのだ。ファンが自担にファンを一番に置いて思ってて欲しいと考えて、ファンが自担に社会倫理を守って欲しいと思ってて、ファンが勝手に考える「自担に似合う相手」とくっついて欲しいというだけで、自担がそれらを全うしなければならない契約も義務もどこにもないのである。

ただ、両者の「ファンがお金と時間をつぎ込み、担当が夢を見せる」というショービジネス関係を考慮すると、ファンが求めるものはやはり必ずしもその人の容姿やパフォーマンスだけではなく、やはりその人の人となりやセンス、人によってはプライベートそのものにも及ぶので、魅せる側もやはりある程度それを念頭に置かないと今後のビジネスが展開しづらくなるというリスクが生じる。もっと端的に言ってしまうと自担という存在はただの「自分の周りにいない美しいもの」というだけではなく、時には兄弟のように気にかけたり、時には自分の子供のように保護欲が湧いたり、時には恋人のように胸をときめかせる存在でもあるからこそ、「結婚」というイベントへの対処方法及びアフターフォローというのも考慮しないと、早い話ファンの流失とひどい時にはパブリックイメージの損失にも繋がりうるのである。

結婚するしない・誰とするとかは自由だ。しかし、報告の仕方、つまりリスク対処の策によってはファンと自担というステークホルダー同士の関係性が大いに変化してしまう危険性が常に「結婚」には孕んでいるのかもしれない。*12

 

 

もし自担が結婚するときはどうなるのだろうか。そんなのやっぱり実際発生してみないとわからない。もやもやしない報告方法ってなんなのかもわからない。ただ井ノ原さんの当時の様子をある程度知り、かつ今回の福山さんの結婚を経験したことで、改めて、ファンと担当というのは本当に一筋縄では行かないねじれた関係なんだなぁということを痛感した。

なにを言っても今の私の文章力ではファンのエゴによる自担の結婚発表への上から目線の要望しか書けなくなるのでここで終わらせていただくが、あくまでも個人の独断と偏見なので皆さんはこの文章を読み終わてから私に石を投げないで欲しい。以上です。

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:2008年10月31日 OUR MUSIC僕らの音楽出演時、堤真一さんとの対談にて本人談。ちなみにこの数年後まず堤さんが「50歳でゲイになる」前に独身卒業した

*2:福山さんのFC会員

*3:異論は認める

*4:と言っても別にベラベラ公表してるわけではなく、同世代においては比較的マイナーな嗜好であるがために私の知らないところで「にわかあめは福山好き」という噂が一人歩きしてる節はある

*5:詳細はましゃとお相手の名前を検索欄にぶち込んで各自ググってください

*6:太一くんおめでとうございます

*7:要するに既婚ドルの新しいイメージ戦略

*8:こないだ表紙飾ったTV Bros.ではかなりオープンに話してたのも記憶に新しい

*9:2015年10月4日SUZUKI Talking FMにて

*10:たまに録音回あるし近年仕事の繁忙さから録音回が格段に増えてたけど

*11:でもそもそも誰のものでもないんだからおかしな話なんだけどね

*12:私はリス神にめちゃくちゃ毒されているのかもしれない