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ブッ壊れたシャワーヘッド

好きなものを、不規則に撒き散らすだけ

14/12/20 ブエノスアイレス午前0時 ソワレ@新国立劇場中劇場

森田剛 V6 舞台レポ

がんばってるの、しってるよ

 

すごくしょーもない個人的な事情で夜中も炎も見逃してしまった私は、実はブエノスも予測不可能な11、12月のスケジュールのせいで危うく観劇するチャンスを逃すところでした。

 
 
しかしここで未練なく断ち切れたらとっくにヲタ卒してるわけで。
TLや雑誌ではやっぱじわじわ剛くんの舞台で盛り上がってきてるし、もうクソ気になるわけですよ。チケットが手元にないだけでこんなにも
なんで11月も中旬差し掛かる頃だったかなぁ、後ろ髪引かれる思いでチケット◯あのサイトを開いたところ
 

東京前楽のチケットがまだ残ってるだと?!

 
もうこれね、運命だと思った。神様が私を森田剛という舞台の妖精さんのところへと導いているのだと(すんごい盲目なヲタ)。というか皆空席にさせないで見に行っちゃいなYO!と思ったよ。今までジャニーズ主演の舞台チケットが開演目前にしてラクラク取れる経験あまりなかったからおばちゃん戸惑っちゃったよ...
というわけで席はもう二階のD列という後ろ中の後ろでしたが、上手側に席を確保することができました。どうも、観劇はぼっちがデフォのにわかあめでございます。
 
 
いや、行っといて良かった、本当に。
 
 
前からいぞー、きんかく、なたぎりと、ヲタだけでなく一般の演劇好きの方々からも評判がいい剛くんの舞台。でもずっと見る機会を逃してたんだなぁ。
余談だけど剛くん何回も新感線の舞台出てるから各舞台の音楽監督を検索したら案の定今新感線専属の音楽監督やってる妖怪松崎様こと松崎雄一が担当してて、聖飢魔II解散後信者としては違う意味で興奮しやした。
 
せっかくなので原作は読まず、前情報も極力回避しなんならTLのネタバレに被弾したくなったからツイッターもあまり見ないようにしてほぼゼロの状態で見に行きました。あでもニュース報道は見た。美織ちゃんのあの名言にはおそらく私だけでなく多くのぶいくらがこれでもかってくらい首を縦に振って賛同しただろう。からの照れ田剛素晴らしい。有能。そう、剛くんって強面なのに本当に目が澄んでて(以下自粛)
 
 
 
 
 
以下ネタバレまくりんぐで話盛りまくりんぐな残念なあらすじ:(ちゃんとしたあらすじはみんなgglでけんさくけんさくぅ〜☆)
 
 
 
 
 
 
 
 
東京でバリバリ広告マンをやってたカザマ(森田剛)はいろいろあって仕事を辞めて地元の小さな温泉宿で毎日ひたすら無口に温泉卵作ったりモップ掛けする日を送ってた。そこにある日盲目のおばあさん(原田美枝子)が来て、カザマの身から発する温泉卵の硫黄の香りを嗅いでは「これはサン・ニコラスのマッチの匂いだわ」とダル絡みし始める。
最初はなんだこのBBAはって感じのカザマだったけど、そのうちおばあちゃんが話すブエノスアイレスとニコラスの話に引き込まれていくようになり、徐々にカザマはブエノスアイレスの話を自身の現実世界で事業失敗してしかも弟の宿に泊まり家を継ぐこととかについてやたら執拗に追及してくるお兄ちゃん(千葉真一)や、宿のダンスパーティで使おうとしたお金がなくなってやたらカザマに疑いの目をかけるオーナー(橋本じゅん)と女将さん(松永玲子)などといったやたら面倒臭い周囲の人間とを重ね合わせるようになり、現実(カザマ自身)と想像(ニコラス)を行き来しはじめる…
 
という話です。
まぁ一言で表すと「よく分からない」(暴言)
 
 
大きい舞台転換があるわけでもなく、ベースは旅館の受付ホールと、暖簾を挟んで後ろにある共同スペース?リビング?みたいな場所だけ。現実におけるカザマとミツコおばあちゃん・旅館の人々やカザマのお兄ちゃんとの話は受付ホールで繰り広げられ、暖簾と壁が上に引き上げられて後ろの共同スペースが前に押し出されてくるとそこがブエノスアイレスの酒場となる仕組みです。あとはステージの上手寄りに小さなポップアップがあって、そこがカザマくんが日頃温泉卵をせっせこ作ってる旅館外の温泉井戸になってる。
舞台が暗転したり、映像が流れたり、特段意図的な切り替えが行われていないのは多分狙ったとおりの演出だし、それが恐らくミツコの妄想?語り?に引き込まれたカザマくんの徐々に混沌・朦朧としていく自我を表現しているのだけれど、だからこそ旅館とブエノスアイレスの人物切り替えが難しそうと素人なりに思いました。
 
でも剛くんそこは本当に上手だった。
 
まずカザマくんとニコラスの違いについて。剛くんの声色の使い分け方がすごく好きでした。
カザマくんは過去の自分にプライドがあって今の居場所に迷いを感じている人物、だから剛くんの喋り方もすごくボソボソしてて、よく言えばおとなしい、悪く言えばなよなよした喋り方。過去のことを同僚に詮索されたくない、だから極力目立たないようにしよう、そういう性格が現れてくる喋り方。雰囲気としては少クラですごく言葉を慎重に選びながら喋ろうとしてるあの感じ?*1でもあれほど温かみもないのがカザマくん。少し猫背で、顔もうつむきがち。
一方ニコラスはまっすぐ。お金がなくて、酒場では娼婦を買いに来た男たちが地面に叩きつけた札束を黙々と拾い上げてお酒や食べ物を提供したり、娼婦たちのお世話をする底辺で汚い仕事をしているけど、それでも生活になにかの希望と夢を見出そうして必死に生きている。ミツコのことも心から好きで、彼女のためなら自分を押し殺しても良いと思う振り切った勇気を持つ男。だから声も力強いし、口調は人を突き放すように冷たいけどでも心は暖かいの。背筋はぴんとしてて、目つきも鋭い。
剛くんは役が中に入っていく役者さんだという評価をちらほら目にしたことがあるんだけど、今回それを強く感じた。ニコラスもカザマもまるで剛くんの一部で、それが剛くんから滲み出ているから、いい意味で板の上にいるのはニコラスでありカザマであり森田剛であるんだと思った。
パンフのインタビューでも「考えたくない。自然ににじみ出るものを出したい」と言ってたのが印象的だった。剛くんの演技ってまさにこう感性的というか、剛くんの天性のセンスに溢れる素敵なものだなーと。
 
カザマくんとニコラスって本来は旅館のはっぴ(はっぴ?ちゃんちゃんこ?)一枚の差なのね。初めてミツコの話を聞いている時ははっぴを酒場のブエノスアイレスの人たちに脱がされてニコラスになってもまだ表情に「カザマらしさ」が残っているんだけど、両次元の行き来が重なるとニコラスの格好のままでカザマになったり、ニコラスがカザマの口調になったりと、どんどん境目が曖昧になっていく様子がとても面白い。
 
 
とにかくニコラスがエロいんですよ!!!
 
下っ端も下っ端という役だから人になじられるし蹴って殴られるシーンが多々あるんだけど、小さな体がなんども板に叩きつけられる様子は痛ましくも、それによって徐々にはだけていくシャツに釘付けになりましてね。なんどもなんどもオペラグラス覗き込んでしまった(笑)私が入った日のマチネの方では剛くんの刺青まで見えるくらいシャツがはだけたらしいのですが、ソワレではそこまでならなくても、ボタンは上二つ下二つそれぞれ空いてて、上は綺麗な鎖骨、下は可愛らしい腹チラを堪能させていただきましたごちそうさまです。個人的に殴られ男子も美味しいのでめっちゃオペラグラスでガン見してました。さぞ不審者だったろうな私...
でもただでさえ華奢なのに舞台の稽古疲れもあってかかなり痩せててもはや客席まで吹っ飛ばないか心配だったよ剛ちゃま...細すぎ...
 
あと、喫煙シーンもあるのですがこれもまた良い。火つけてないタバコを片手てで弄びながら、もう片方はマッチとんとんしたり。THE色気。バーカウンターみたいなとこで憂鬱な横顔向けてタバコの煙を吐き出す剛くんほんとかっこよかった。ため息でるくらい。
 
 
なにより!!!もりタンゴ!!!!
 
 剛くんのダンスセンス及びリズムセンスに関しては別エントリーでまるまる一文書けるくらいに好きなので割愛させていただきますが、すごくしなやかで美しかった...タンゴって剛くんもスカリミ宣伝期のラジオで言ってたけど重心が下にあるらしく、足はあんなに力強く動くのに美織ちゃんや原田美枝子さんに添える手は優しいの。あと表情。ニコラスやカザマは基本的にとても険しい表情をしているのだけど、タンゴを踊る剛くんはとても顔が柔らかくて、本当に美織ちゃんが言っていたように「優しさに溢れている」というか...あー惚れる。あれがくすぐったがりの恥ずかしがりで、ガコイコでタンゴの先生のとこ行った時散々怒られてたのが嘘みたい(当たり前です)
 
ただ、終盤雪の中カザマが温泉卵茹で上がるの待ってる間長靴姿で一人タンゴを舞うシーンがあるんだけど、長靴でタンゴって大変そうと思いました(KONAMI)
あとこのとき上から粉雪がひらひらと舞い降りてくるのですが、雪の中でタンゴを舞い、しかも頭に雪くっつけちゃってるカザマくんもとい剛ちゃまは私には天使に見えましたけどいかがですか
 
 
 
 
美織ちゃんよかった!美織ちゃんの演技は朝ドラしか見たことなくて、正直ちょっと大丈夫かなと思ったこともなくはなかったのですが、舞台で見ると迫力あるし、特にミツコがニコラスをかばうために「マリア」というトップ娼婦になってニコラスに自分を忘れさせるためにわざと辛い言葉を投げかけるシーンでは、かなりの凄みを感じました。
印象的なのはやっぱり美織ちゃん(とたまに原田さん)が歌うミツコの故郷の歌と思われる『りんごのひとりごと』。


りんごの独り言 - YouTube

伴奏ついてるとサビの「りんごりんごりんごーりーんごかーわーいーいーひーとーりーごーとー」は一瞬メジャー調になるんですけど、伴奏がないととことんマイナー調に聞こえて、物悲しさ倍増。
ミツコは幼いころから船で旅をして、船でブエノスアイレスを目指すニコラスに一目ぼれして追っかけるようにブエノスアイレスに行くまで、陸にあがったことがないそうな。どんな童年生活なんだ...
ニコラスといるときのミツコが無邪気でいればいるほど、ブエノスアイレスという異国で懸命にニコラスのためにも生き抜こうとするその様子が胸に刺さりました。
「ニコラス、あなただけ見えていればいい、あなただけを見ていればそれだけでいいの...」えーんミツコ幸せになってよーーー(  ;∀;)
ただあれだ、なんかのシーンでミツコ、いや違うマリアがカザマに向かって「だーいじょーうぶ」と励ますシーンがあるんだけど、あの一瞬だけ脳内がお客様に選ばれて自動車保険売上ナンバーワンだった。*2
 
 
原田美枝子さんはもうさすがでした。本当に目の見えないひとに見えた...(色々失礼)
冒頭から繰り返されるあの「サンニコラスに電報を送って。頼まれたの。遅れてごめんなさい、きっとあの人困ってるわ(ニュアンス)」というセリフは、最初はただうわごとのように言われていたのに、話が進むにつれてミツコのあのすがるような気持ちやニコラスへの深い愛情がひしひしと伝わってきて、一番泣きそうになりました。
あとタンゴ踊る時のあの妖艶さな。エロかったぜ(最悪な結論)。
 
 
キャラクターは本当にどれも濃かった。千葉哲也さんとかお兄さん役もブエノスでのチンピラ役もどっちもすんごくイヤーな役柄だったんですけど、あの偽善的な怪しさっていうのがもうどうしようもなく気味悪くて素敵でした。あ、声はダンディ(笑)
あと、基本的にとても重たいストーリーラインである意味箸休め的な存在だった橋本じゅんさん演じる旅館のオーナー竹村(実はブエノスの方の役の酒場の主人兼地域のボスマルコーニも実はそこそこいい奴だったというオチだけど)。奥さんが執拗にカザマの窃盗を疑う横で、一オーナーとして、なにより一人生の先輩として誠実にかつちょっと弱気な感じでカザマに接し、カザマの人としての成長にある意味一番貢献していた竹村は奥さんに尻に敷かれてるけど全然憎めなくて。最後カザマと二人きりで話すシーンはクソイケメンだったぜ。じゅんさんかわいい(ファンの贔屓目)。
 
今回の舞台でかなりたくさんツイッターを通して稽古情報などを教えてくれた松本まりかちゃん。今回が初めてなのですが(昭和島ウォーカーは見たよ!)結構特徴的な声をお持ちの方。でも浮いてるとかじゃなくて、かわいいけど強い、幼げがあるけど頼りがいがある、そんな感じの声でした。あと非喫煙者だそうですが、ヘビースモーカーのミツコのヘルパー役、すごくハマってた。片手で吸いながらもう片方の手はパーカーのポッケにつっこんでる佇まいめっちゃかっこいい(笑)
 
 
 
 
もうほんと挙げきれない...というかそもそも話が入り乱れてて複雑だからこれレポと感想めっちゃ書きにくい...
カメラ入ってた情報あったから、DVDになるのかなぁ。なって欲しいなぁ。パルコさんに期待。
 
 
とにかく諦めずに行っておいてよかったよぉ。劇場も観劇にもってこいのいいサイズの箱で、私二階の最終列だったけど全体見渡せる上にオペラグラスなしでも表情全部見えるし(私欲で剛ちゃまの喫煙シーンや鎖骨などをprprするためにオペラグラスはちょいちょい活躍しましたが)とてもよかった。
ただたまたま私が入った回があれだったのかは分からないけど、ちょいちょい観劇マナー守らない人がちらほらいたのが残念だったかなー。乗り出して見たり、小声で喋ったり、レジ袋ガサゴソしたり。うーん。
 
余談ですけど幕間でスタッフさんが粉雪の紙くずをめっちゃ掃除機でウィーンって吸ってたの上から見下ろしてるのちょっと楽しかった(笑)
 
 
 
多分劇の解釈は見た人の数だけある、そんなオープンな結末だったけど、私が感じたのは人間って過去を振り返るのも大事だけどやっぱり一番見据えなきゃいけないのは目の前にある現実だから、いつまでも過去の自分に浸るんじゃなくて前を向かないとなにも進まないってことかなぁ。
ミツコとニコラスの話は悲恋だけど、でも劇が終わった時絶望的な悲しみはなくむしろ希望に満ちてるように感じたのはやっぱりカザマがきちんと自分の広告代理店での過去に向き合えるようになった上で、自分が旅館で働いているという現状を認識し、今後どうやって自分の人生を設計しようかと前向きに考えるようになったからだと馬鹿なりにかんがえてみたのでした。
ちなみに、「がんばってるの、知ってるよ」というのはカザマが広告代理店時代にヒットさせたCMのキャッチコピーで、劇中は夢魘としてカザマを思い悩ませるんだけど、最後それを受け入れて少し素直になるカザマがマジただのツンデレ剛ちゃまでかわいかった(語彙貧)
 
しかしトニ特に坂本くん、OTT以来舞台の話全然出てませんけどそろそろ来ますか?マージカル見に行きたいです...あとFPの再演もお待ちしています...(言霊言霊)

*1:「長野くんは...うーん...すー...なんか、お水みたいな感じっす」@20030716少クラプレミアム

*2:美織ちゃんがやってるソ〇ー損保のCMの「でも大丈夫!」ってやつとトーンが全く一緒だったというかまぁ本人だし